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★臨死体験研究読本★
臨死体験研究読本―脳内幻覚説を徹底検証』は、精神世界を論じながらも、具体性があるため、説得力があり、読み手にも理解しやすいものに仕上がっています。しかも、一向にテンションのおちない確信に満ちた筆致の迫力は全編に渡っており、かつてない熱気に満ちた力作です。◆これまでの外国の研究などの器用な整理やまとめをする日本の学者は多いでしょうが、本書は、独自の考察と分析によって外国の評価の高い研究を批判し、それらに対する自らの主張を明確にする、きわめてオリジナリティーの高い作品です。
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日本文明の謎を解く―21世紀を考えるヒント
◆『日本文明の謎を解く―21世紀を考えるヒント

竹村氏は、国土交通省の河川局長を勤めた人。石油や水、森林や河川などの下部構造から日本の文化や歴史を洞察し、ユニークな視点からの日本文明論を展開する。この本の前に読んだ、養老猛・竹村広太郎著『 本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー (PHP新書 546) 』が、きわめて興味深かったので、続けてこの本も読むことにした。まったく期待を裏切らなかった。新鮮な視点から多くを学ぶことができた。

本書は、雑誌に掲載された15の論文からなるが、そのうちとくに興味深かったものを取り上げよう。まずは第7章「ローマ街道から見る日本」だ。ローマの昔から道路ネットワークの発達した西欧では、蒸気機関が登場したと同時に、車の動力としてそれに注目した。馬車から自動車へは当然の流れであった。しかし日本は、歴史の経過の中で牛車も馬車も姿を消し、車の移動を可能にするような道路そのものが発達しなかった。その理由は何か。中国から牛車や馬車が入ってくると同時に、その動力である牛や馬の去勢技術も入ってきた。しかし家畜を家族の一員のように扱う日本では、牛馬の去勢が徹底しなかった。去勢していない牛馬は、時々暴走がありきわめて危険なのである。江戸幕府も人が車に乗るのを禁止したが、それは車の発達が社会を発展させ幕藩体制を不安定にするからではなく、たんに牛車、馬車が危険だっからではないのか、というのが著者の見解である。

第8章「ローマ衰亡から見る命の水道」も、著者独自の発見に満ちている。ローマ帝国衰亡の原因が水道の鉛毒だったという説がある。『ローマ人の物語』の塩野七生は、この説に否定的だが、ただひとつだけ確実なことは、原因が何であれローマ人が弱くなり、その結果ローマ帝国が衰亡したのは確実だと著者はいう。著者は、「水道の鉛害」説も充分可能性があると考えているようだ。ここまでを導入とし、論文は「日本人も水によって命を脅かされたことがあった」という予想外のテーマを展開する。まず大正10年頃に、それまでむしろ微増していた日本の乳児死亡数が急激に低下しはじめ、それと同時に日本人の平均寿命が劇的に伸びていく。その原因が何かということが思わぬところから明らかになっていくのだ。話は大正8年のシベリア出兵とも深く関係している。この論文には、謎解きの面白さもあるので、あえて答えに言及するのは控えよう。ひとつだけ付け加えれば、水道普及の初期のころは、水道が普及すればするほどむしろ乳児死亡率は増加していたのだ。では大正10年以降、何が起ったのか。ぜひ本を読んでいただければと思う。

それでも、乳児死亡数の急減の理由をぜひ知りたいという方には、私の別ブログでこの件をクイズ形式にしたものがあるのでそちらをご覧いただきたい。

乳児死亡数の激減

乳児死亡数の激減(2)

ともあれ本書は、ユニークな洞察と発見、時には謎解きの面白さに満ちており、読んで興味尽きない。
文化と歴史15:09comments(0)trackbacks(0)
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